例題
問1.次の値を求めよ.
(1) \(_4P_2\)
(2) \(_5P_2\)
(3) \(_9P_1\)
(4) \(_7P_3\)
(5) \(_{10}P_4\)
(6) \(_4C_2\)
(7) \(_6C_3\)
(8) \(_8C_2\)
(9) \(_{10}C_9\)
(10) \(_7C_0\)
問2.50以下の自然数において事象A,B,Cをそれぞれ2の倍数,3の倍数,5の倍数とする.このとき以下の問に答えよ
(1) \(n(A), n(B), n(C)\)を求めよ.
(2)\(n(A \cap B), n(B \cap C), n(C \cap A)\)を求めよ.
(3) \(n(A \cup B), n(B \cup C), n(C \cup A)\)を求めよ.
(4) \(n(A \cap B \cap C)\)を求めよ.
(5)難 \(n(A \cup B \cup C)\)を求めよ.
問3.以下の事象の場合の数を求めよ.
(1) 1~10の数字が書かれたカードから4枚選ぶ
(2) A~Eのアルファベットから4枚選び順番に並べる
(3) mathの4つのアルファベットを並び替えてできる文字列
(4) コインを5回投げ,表が2回だけ出る
(5) 六角形から3つの頂点を選び三角形を作るときの三角形のでき方
(6) 1~9を並べてできる3桁の整数の総数
(7) 0~9を並べてできる3桁の整数の総数
問4.次の場合の数を求めよ.
(1) 9人をA, B, Cの3グループに3人ずつ分ける.
(2) 1, 2, 2, 3, 3, 4 を順番に並べる.
(3) xy座標において(0, 0)から(4, 4)までxyともに正方向に1ずつ移動する.このときの移動の仕方.
(4) 1~5を重複して3度選んで並べる.
解答
問1.
(1) \(_4P_2 = 4 \cdot 3 = 12\)
(2) \(_5P_2 = 5 \cdot 4 = 20\)
(3) \(_9P_1 = 9\)
(4) \(_7P_3 = 7 \cdot 6 \cdot 5 = 210\)
(5) \(_{10}P_4 = 10 \cdot 9 \cdot 8 \cdot 7 = 5060\)
(6) \(\displaystyle _4C_2 = \frac{4 \cdot 3}{2 \cdot 1} = 6\)
(7) \(\displaystyle _6C_3 = \frac{6 \cdot 5 \cdot 4}{3 \cdot 2 \cdot 1} = 20\)
(8) \(\displaystyle _8C_2 \frac{8 \cdot 7}{2 \cdot 1} = 28\)
(9) \(\displaystyle _{10}C_9 = _{10}C_1 = 10\)
(10) \(_7C_0 = 1\)
問2.
(1) \(n(A) = 25, n(B) = 16, n(C) = 10\)
(2) \(n(A \cap B)\)はすなわち6の倍数の集合であるから\(n(A \cap B)=8\)
\(n(B \cap C)\)はすなわち15の倍数の集合であるから\(n(A \cap B)=3\)
\(n(C \cap A)\)はすなわち10の倍数の集合であるから\(n(A \cap B)=5\)
(3) \(n(A \cup B) = n(A) + n(B) – n(A \cap B) = 25+16-8 = 33\)
\(n(B \cup C) = n(B) + n(C) – n(B \cap C) = 16+10-3=23\)
\(n(C \cup A) = n(C) + n(A) – n(C \cap A) = 10+25-5=30\)
(4) \(n(A \cap B \cap C)\)はすなわち30の倍数の集合であるから\(n(A \cap B \cap C)=1\)
(5)
\begin{align}
n(A \cup B \cup C) &= n(A) + n(B) + n(C) – n(A \cup B) – n(B \cup C) – n(C \cup A) + n(A \cap B \cap C) \\
&= 25+16+10-8-3-5+1 \\
&= 36
\end{align}
問3.
(1) 10個の中から4つを選ぶから\(_{10}C_4=210\)
(2) 5個の中から4つを並べる順列であるから\(_5P_4=120\)
(3) 4つ全てを順番に並べるから\(4!=24\)
(4) 表が出るのが何回目かを2つ選ぶ.ゆえに\(_5C_2=10\)
(5) 6個の中から3つを選ぶから\(_6C_3=20\)
(6) 9個の中から3つを選んで並べるから\(_9P_3=504\)
(7) 100の位に選べるのは0以外の9通り.次に10の位に選べるのは残りの9通りであり,最後に1の位は残りの8通り.よって\(9 \cdot 9 \cdot 8 = 648\)
問4.
問4については,こういう解き方をするとして,解法を覚えておきましょう.類題も出題されることが多いのでしっかり理解しておきましょう.
(1)
まずAグループの3人を選ぶには\(_9C_3\).続いてBグループを選ぶには残り6人であるから\(_6C_3\).最後にCグループは\(_3C_3\).よってこれらの積をとって\(_9C_3 \cdot _6C_3 \cdot _3C_3=1680\)
[別解]
このような複数のグループで分けるときは階乗を用いて次の様に計算できる.
\(\displaystyle \frac{9!}{3! \cdot 3! \cdot 3!}=1680\)
今回は合計で9人いるので分子が\(9!\),3人ずつで3グループに分けるので分母は\(3!\)を3つかける.
(2)
6つの数字を並べるために,6つの枠を考える.○○○○○○
6つの枠の中で,まず2を入れる場所を選ぶ.この選び方は\(_6C_2\).続いて3を入れる場所を選ぶ.この選び方は\(_4C_2\).残りの2枠に1, 2を並べるので,これは\(2!\).
よってこれらの積をとって\(_6C_2 \cdot _4C_2 \cdot 2! = 180\)
同じ文字が2つ以上あり,並べるときはこの解法で解きます.
(3)
xy正方向に4ずつ移動するので\(→→→→↑↑↑↑\)の並び順を考える.このとき,8つの枠を考えて,→が入る場所を4つ選ぶ.よって,\(_8C_4 = 70\)
(4)
各回とも5通りの選び方があるから\(5^3=125\)